民間救急という言葉はご存知でしょうか?
新型コロナウイルスの感染拡大によって、「救急車が逼迫している」というニュースが増えましたよね。
そのニュースの中で、「民間救急の利用が急増している」という話題で”民間救急”という言葉を知った方も多いと思います。
そこで今回は、民間救急と救急車の違い、メリットとデメリットについてご紹介したいと思います。
民間救急とは
民間救急とは、文字通り「民間が提供する救急サービス」です。
救急車を利用するレベルにはなく、”緊急度は低いが搬送をお願いしたい”という時に主に利用されます。
民間救急の利用シーン
例えば民間救急は、下記の様な場面で利用されます。
・旅行先で怪我をして入院したけれど、自宅近くの病院に転院したい時
・自家用車を持たないコロナ陽性の軽症患者が、病院へ行きたい時
・出張先で病気になり緊急入院したが、別の病院に転院したい時
・怪我や病気で動けない患者が、通院手段として利用したい時
・精神疾患を持つ方を、病院まで搬送して欲しい時
上記の様に、利用される場面は様々です。
例えばコロナ陽性患者が病院や宿泊療養施設へ行く時、公共交通機関は利用出来ないので、自家用車を持っていない方は困ってしまいますよね。
そんな時に民間救急であれば、通院や移動が出来るのです。
救急車の負担を減らす民間救急
近年、救急車の出動回数は年々増えており、全国的に”救急車の数が足りない”ということが問題になっています。
この問題の要因の一つに、緊急性が低いのに救急車を呼んでしまう人が増えている事にあります。
これでは救急車及び救急隊員の方々の負担は増える一方です。
そんな日本で今注目されているのが、民間救急です。
緊急度が低い場面で民間救急がより適切に利用される事で、本当に必要な時に119番通報の救急車を、必要な方が利用することが出来るのです。
緊急時は1分1秒を争いますから、救急車の適性利用は急病人の命を守る事にも繋がります。
救急車と民間救急の違い
では、119番通報の救急車と民間救急の具体的な違いは、何なのでしょうか。
それぞれの特徴とメリット・デメリットをみていきましょう。
救急車
119番通報の救急車はサイレンを鳴らしての緊急走行が出来ます。
一般車両よりも優先して走行が出来、信号が赤でも通過出来るので、より早く病院に到着する事が出来ます。
利用料金は公費負担なので、無料となっています。
民間救急
民間救急とは主に、消防庁が設けた「患者等搬送事業」という制度を取得した民間事業者の事を指します。
利用する際は基本的に事前予約を行い、日時を決めて搬送を行います。
緊急度が低い場面でも利用が出来ますが、利用料金は有料です。
民間救急と消防救急の比較表
民間救急 | 消防救急 | |
---|---|---|
緊急走行 | 不可 | 可能 |
料金 | 有料 | 無料(公費負担) |
予約 | 原則必要 | 不要 |
患者の緊急性 | 低い | 高い |
医療行為 | 応急手当まで | 可能 |
搬送先 | 自由 | 病院 |
通院利用 | 可能 | 不可 |
民間救急のメリット・デメリット
救急車と民間救急の違いを理解したところで、民間救急のメリットとデメリットについてみていきましょう。
民間救急のデメリット
まずはデメリットから。
民間救急のデメリットは、利用料金がかかる事です。
民間事業なので当たり前ではあるのですが、救急車は公費負担で無料な分、デメリットに感じてしまいますよね。
また、民間救急の利用には基本的に事前予約が必要です。
なので電話をしてすぐに来てくれる、というものでは基本的にはありません。
民間救急のメリット
民間救急の最大のメリットは、緊急性が低い場面でも利用出来る所です。
救急車を利用するまでもないけれど、自力で移動することが難しい、という時に利用出来るのは、心強いですよね。
民間救急によっては看護師経験を持つ人間が同乗してくれたり、救急車程ではありませんが医療系機材も積んでいますので、いざという時にも安心出来ます。
民間救急の利用方法
どの民間救急業者も、まずは電話やメールで問い合わせをして、搬送内容の打ち合わせと日時を決定してから利用出来ます。
料金も距離等に応じて変わることもあるので、見積もりはしっかり確認しておきましょう。
民間救急業者の選び方は?
日本にも民間救急業者は増えていますので、どの民間救急業者を選べば良いのか迷いますよね。
そこで、良い業者の選び方をいくつかご紹介します。
ホームページはあるか
民間救急は病院や保健所からの依頼を受けるケースも多いので、民間救急業者の中には自社ホームページを持っていない業者もあります。
しかしそれでは一体どんな業者なのか?が利用者にわかりませんし、判断が難しいですよね。
なのでしっかりとホームページを持ち、サービス内容が記載されているかなどを確認しましょう。
医療経験者はいるか
民間救急事業者の中には、医療に関する知識が全くなく、ただ搬送だけ行うという業者も存在しています。
万が一の際にも安心出来る様に、医療経験のある人間が在籍しているか?もホームページなどで確認出来ると安心です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は民間救急と消防救急の違いや、それぞれのメリット・デメリットをご紹介しました。
民間救急のご利用をご検討の方は、「民間救急あんしんサポート」までお気軽にご相談下さい。